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2008年4月

2008/04/22

光ファイバーとADSL 3

今回は光ファイバーやADSLを利用するIP電話について書きます。

IP電話

インターネットで利用されるIP(インターネットプロトコル)を使って提供される電話サービスをIP電話と言います。
FTTHやADSLを利用してインターネット接続を行えば、多くの場合付加サービスとして提供されており、オプションとして申し込めばIP電話サービスの提供を受けることが出来ます。
インターネット接続の付加サービスと捉えるのではなく、料金などがお得な電話サービスとして利用される場合もあります。
NTT等の回線業者やプロバイダが提供するIP電話サービスは多くの場合オプションのような形態で提供されていますが、一部の業者では強制的に利用させられる場合があります。
そのためにも、FTTHやADSLを考える場合、IP電話のについて理解しておく必要があります。

IP電話と呼ばれる電話システムには色々な方法があるのですが、ここではFTTHやADSL回線を利用して、回線提供業者やインターネット接続業者(プロバイダ)が提供しているIP電話サービスについて書いています。

固定電話との違い

NTT等の固定電話とIP電話の一般的な違いについて見てみましょう。

・通話品質
IP電話はインターネットを利用するため、NTT等の固定電話と同様の通話品質・安定性が得られない場合もあります。
FAX等を利用する場合に、鮮明な画像を送ることが出来ないなどの問題が出る場合もあります。
・利便性
NTT東西等の固定電話なら日本中どこでも、固定電話や携帯電話と通話することが出来ます。
IP電話はサービス提供会社によって違いはありますが、NTT等の固定電話に比べて、通話可能な相手が制約される場合があります。
NTT等の固定電話では停電時でも使用可能(電話機によっては不可能の場合もありますが)ですが、IP電話では全く使用不可能な場合もあります。
停電時などは、携帯電話を併用する事を考えておく必要があるかもしれません。
・料金の違い
NTT東西等が提供している通常の固定電話の代わりにIP電話を利用する最大のメリットは、料金が安いことです。
多くの場合市内通話料金程度の料金で、市内外を問わず通話することが出来ます。
市外電話を多用する場合、かなりお得な料金となっています。
同じ回線業者、同じプロバイダのIP電話同士の場合さらに割り引き(無料のケースも)料金で利用できる場合もあります。
料金を比較する場合、通話料金の他に電話基本料、設置初期費用についても考える必要があります。

これらが、NTT東西等の固定電話との違いなのですが、FTTHとADSL、回線業者・プロバイダ等の提供サービスにより、大きな差がある場合もあれば、全く差がない場合もあります。
次に、FTTHとADSLに分けて、どのような違いが出るのかを見てみましょう。

ADSLのIP電話

ADSLにおいては、IP電話は基本的にプロバイダがサービスを提供しています。
多くの場合、「050」から始まる電話番号が提供されます。

・通話品質について
ADSLが基本的に回線速度・回線品質において、電話交換局からの距離、途中の環境、宅内の環境等の影響を大きく受ける性質を持っているため、これを利用するIP電話の通話品質においても、様々な環境の影響を大きく受けることになります。
具体的には、通話中にノイズが入る、通話途中で切れたり不安定となる、FAXで鮮明な画像送信が出来ない、といった事が起こる可能性があります。
これらの品質悪化は、事前にわからない、実際に使ってみないとわからない、と言った問題があります。
「050」で始まる電話番号は元々「NTT等の固定電話並みの通話品質を保証されていない」と言うことを承知しておく必要があると言えます。
・利便性について
「050」で始まる電話番号(ADSLはほとんどがこれ)は基本的にNTTのサービス(104、117、177、166等)、緊急通報(110,119等)フリーダイヤル(0120、0800等)を利用することは出来ません。
これらNTTのサービスを利用するには、番号の始めに「0000(ゼロ4つ)」等の番号をダイヤルする必要があります(IP電話としては利用できないが、自動的にNTTの番号で一部の特別な開始番号を接続してくれるシステムを提供している業者もあるようです)。
さらに「LCR」「ACR」(安い通話料金を利用できる電話会社を電話機が自動的に選択するシステム)を利用している場合、これを解除しなければならない場合があります。
NTT等の回線を利用しているため、停電時などはNTTの電話として利用することが出来ます。
ただし、加入権不要の回線(ADSLを使用するためだけの回線でNTTの通話が出来ない回線)の場合は、いかなる時でもNTTのサービスを利用することは出来ません。
・料金について
「市内通話料金」(ほぼ3分8円前後)程度の料金で日本全国どこへでも架けることが出来る通話料金が設定されていることが多い。
プロバイダによっては、同一プロバイダの番号(場合によっては特定の他プロバイダを含む)間では無料・格安の料金が適用されます。
ADSLはNTT等の電話回線を利用するため、NTT等の基本料金(2,000円前後)は当然必要になります。
IP電話を利用可能なモデムでない場合、IP電話のためのアダプタが必要となり、レンタル料金(月500円前後)の支払いや、別途アダプタを用意する必要がある場合があります。
FTTHのIP電話

FTTHのIP電話は光回線業者がサービスを提供しており、基本的に「0AB~J番号」というNTTの固定電話と同様の番号(03、06、075等)が割り当てられます。

・通話品質について
基本的に光ファイバー回線はADSL回線に比べ遙かに安定性が高いと言えます。
従い、FTTHのIP電話の通話品質はADSLのものに比べ高品質で安定しています。
「0AB~J番号」を使うには、総務省が定めている厳しい条件幾つかあるのですが、簡単に言えば03や06と言ったNTTの固定電話と同様の品質・条件が求められており、FTTHのIP電話は、このようにNTTの固定電話と同様の品質が保証されています。
実際に、私自身が使っていて、NTTの固定電話と全く同様に通話を行っており、固定電話から切り替えた時も、全く気になることはありませんでした。
・利便性について
「0AB~J」を使うFTTHのIP電話では、緊急通報(110,119等)や117(天気予報)、104(番号案内)等については利用可能ですが、コレクトコール、ダイヤルQ2等のサービスを使用できない場合があります。
停電時には、ADSLのIP電話と同様に使用することが出来ません。
携帯電話等を代替手段として使う必要があります。
「0AB~J」を使うFTTHのIP電話は大部分NTTの固定電話番号を番号ポータビリティを使ってそのまま利用することが出来ます。
従って、接続できない番号(コレクトコールやダイヤルQ2、伝言ダイヤル等)が多少あることに問題がないのであれば、番号ポータビリティを利用して、今まで使っていたNTTの固定電話の番号をIP電話に使うことができます。
・料金について
通常の「市内通話料金」と同程度の通話料金(3分8円程度)で日本全国どこへでも架けることが出来ます。
回線業者によっては、同一回線業者の電話間では特別料金が適用される場合があります。
例えば、私が使っているeo光電話では、近畿2府4県へは7.77円/3分(税込み)、他の都道府県は8.4円/3分(税込み)、携帯電話は18.9円/1分(税込み)、eo光電話間は無料のサービスを行っています。
IP電話のためのアダプタが必要であり、アダプタレンタル料金(月額数百円程度)が必要になります。
アダプタレンタル用金が必要なのですが、番号ポータビリティを使って今まで使っていたNTT固定電話の番号を使えば、NTT固定電話の基本料金(月額2,000円前後)が不要となりますので、結果的には月額基本料金が大変お得になることになります。

IP電話はなんと言っても通話料(特に市外通話)が安いことが大きなメリットなのですが、利便性や安定性に問題がある場合もあることを知って利用しましょう。

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